開催レポート
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開催レポート

2025年12月、親は何ができる?「子どもの就活応援セミナー」が開催されました。座談会では、実際にUターン就職した若手社員2人、保護者代表、ジョブカフェしまねのキャリア・アドバイザーが登壇。地元で働く魅力や情報不足への対応、保護者からのさりげないサポートのコツを語りました。島根へのUターン就職を後押しするヒントが満載です。

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登壇者(左から)

  • 山根 耕大氏
    (出雲村田製作所人事課・新卒採用担当/雲南市出身/東京からUターン/入社2年目)
  • 金田 絵美梨氏
    (しちだ・教育研究所マーケティング部/江津市出身/広島からUターン/入社4年目)
  • 宮脇 貴子氏
    (保護者代表/娘は県内就職で社会人1年目)
  • 宮廻 政史氏
    (ジョブカフェしまねキャリア・アドバイザー)

第1問:地元就職して良かったことは?

第1問:地元就職して良かったことは?
山根
都会で働くより安心感があるのが一番です。年末年始やお盆に帰省した際、家族や友人に囲まれ、自然の中で心が休まる感覚がありました。給与面では都会の方が良い部分もありますが、子育て、通勤のしやすさ、人の温かさ、家賃・土地の安さなど、暮らしやすさは島根が圧倒的に良いと感じました。休日は友人と飲みや旅行でリフレッシュでき、両親や友人が近くにいて、仕事の相談や愚痴も言える環境。とても良い環境で働けています。
金田
生まれ育った場所に貢献できることです。広島で就活していましたが、コロナ禍で就活がオンライン中心になり、私はオンラインが苦手だと気づきました。島根は対面面接が比較的多く、帰省の機会が増えて両親や地域の温かさを再認識し、地元就職を決めました。江津市に戻ると高齢化も進んでいる中、地域のイベントや防災作業など若い人が戻ることで活発になる面もあります。仕事面では、自社の教材がふるさと納税の返礼品に選ばれており、育った地域に仕事を通じて貢献できていると感じます。
宮廻
人とのつながりが地元就職の魅力です。山根さんと金田さんの言う安心感や地元貢献は、相談対応した学生との会話でも感じます。地元就職だと、入社早々に「○○高校出身です」と言えば「○○先生知ってる!」といった会話で一気に距離が縮まります。
宮脇
保護者としては、子どもが近くにいる安心感は何より大きいです。娘が県外に進学した時は、体調やメンタル面が心配で、電話やLINEで様子を確認するしかありませんでした。地元であれば、顔色や声のトーンで状態がわかり、必要ならすぐに支えられる。親として「見守れる距離」にいることは、子どもにとっても心強いと思います。

第2問:就職活動で大変だったことは?

第2問:就職活動で大変だったことは?
金田
就活に関わる情報収集ですね。広島の大学に通っていたんですが、大学のキャリアセンターに集まる情報はほとんど広島の企業ばかりでした。島根の情報はほとんどなくて、どうやって探せばいいのか分からない状態でした。例えば、友だちはキャリアセンターで「この企業説明会あるよ」とすぐに情報を得ていましたが、私は「島根の企業ってどこで見つけるの?」という感じで、孤立感がありました。広島にも島根県内就職の相談窓口があると聞いて行こうと思ったんですが、距離があって難しく、結局地元に帰ってジョブカフェしまねに相談しました。その時、キャリア・アドバイザーの方に「島根の企業は採用スケジュールが少し遅めだから焦らなくて大丈夫」と言われて、すごく安心したのを覚えています。焦りで不安になっていたので、その一言で気持ちが楽になりました。
山根
対面説明会の参加と面接練習です。私は東京の大学に通っていたので、島根の企業情報は自分から探さないと入ってこない環境でした。ホームページやパンフレットだけでは社風や雰囲気が分からないので、できる限り対面説明会に参加しようと思いましたが、日程的にも金銭的にも負担が大きかったです。そんな時にジョブカフェしまねの「しまね就職活動等応援助成金」を知って、交通費を補助してもらえたのは本当に助かりました。この制度を知らなかったら、対面説明会に参加するのは諦めていたと思います。一次試験はほとんどがWeb面接だったんですが、Web面接に慣れておらず最初は全然話せませんでした。自分のWeb面接映像を録画して客観視し、話すテンポ・表情・身だしなみを改善。仲の良い友人にも見てもらうことで第三者視点の意見を得られ、改善につながりました。
宮廻
県外学生から「島根企業の情報がない」という相談は多いです。ジョブカフェしまねでは企業動画を集めた「ジョブチャンネル」で企業動画を多数掲載、企業検索では企業情報や先輩社員の声を手厚く発信しています。また、1対1のキャリア相談は回数制限なく、電話・オンラインにも対応しています。面接練習に関しては、ジョブカフェしまねのミニセミナーを活用して、自分の仕上がり具合を人と比較し確認することも有効です。自己PRに悩む学生も多いですが、話を聞くとボランティアや活動経験があることが多いこともあり、強みを引き出すサポートをしています。
宮脇
就活は情報戦だと痛感しました。子どもが「島根の企業情報がない」と言った時、新聞記事や企業ガイドを送ったり、知っている企業の話をしました。親ができるのは「情報の橋渡し」だと思います。過干渉にならないよう注意しながら、必要な情報だけをそっと渡すよう心がけました。

第3問:保護者にサポートしてもらって良かったことは?

第3問:保護者にサポートしてもらって良かったことは?
金田
企業選びで立地や通勤距離、給与面で「こっちは遠いし、給料も安いんだよね」と迷っていた時に、母から「最終的にはやりたい仕事に就くのが一番じゃない?本当にやりたいことは何なの?」と言われたんです。その一言で、頭の中のモヤモヤがスッと消えました。周りの友達がどんどん内定を決めて焦っていた時期だったので、焦りや不安が消え、企業選びの軸が定まりました。
山根
両親が県内企業のガイドブックや、新聞に載っていた「初任給が上がる」「経営利益が好調」といった記事をLINEで送ってくれました。ただ、「島根に帰ってこい」という強制ではなく、「こんな企業あるから見てみたら?」というスタンスだったのが良かったです。
宮脇
娘の就活は、基本的に干渉しないスタンスでした。相談されたときにだけアドバイスするようにしていました。本格的な就活となる大学3年生の夏から翌春までは仕送りを増やして、アルバイトの時間を減らせるようにしました。交通費の負担は大きいんですが、ジョブカフェしまねの助成金制度を活用でき、かなり助かりました。制度を知っているかどうかで、負担の差は大きいと思います。ただ、反省点もあります。距離感の取り方は本当に難しいと感じました。干渉しないことを意識しすぎると、逆に必要なタイミングで声をかけられなかったりします。就活は長期化して不安定な面もあるので、見守る姿勢と、必要な時に寄り添うタイミングのバランスが課題だと思いました。
第3問:保護者にサポートしてもらって良かったことは?
宮廻
保護者の関わり方は本当に難しいテーマです。基本は「見守る」「強要しない」という姿勢が大切だと思いますが、完全に放任するのも良くありません。お子さんは時に道しるべを求めていることがあります。「何でもいいよ、好きなことをすればいい」という言葉は一見優しいようですが、学生さんによっては逆に負担になる場合もあるんです。バランスが重要で、例えば、「あなたの強みは昔からこうだったよね」といった、保護者だからこそ分かる視点で、具体的なアドバイスをする。これは、親子の関係だからこそできるサポートだと思います。親子だと感情が入りやすく衝突する場合もありますので、第三者の専門家に相談することも選択肢に入れてほしいですね。

最後にひとこと保護者の皆さんへメッセージを!

最後にひとこと保護者の皆さんへメッセージを
山根
お子さんの意見を尊重し、安心して挑戦できる環境を作ってください。保護者のサポートは精神的な支えになります。
金田
特に県外に進学していると、情報量の不足などの焦りから不安になる学生さんも多いと思います。情報収集のサポートとともに、まず「やりたいこと」を考えられる時間を与えてください。
宮脇
親は「伴走者」であって「操縦者」ではないと思います。就活は子どもの人生の第一歩。親の価値観を押し付けず、子どもの選択を尊重することが何より大切です。心配で口を出したくなる時もありますが、ぐっとこらえて「信じる」こと。それが一番難しく、一番大事なサポートだと感じています。
宮廻
我が子を信じること、そしてバランスを大切に。強要しない・見守ることは基本ですが、「何でもいいよ」だけでは負担になる場合もあります。お子さんの強みを伝える一言が親だからこそできるサポートです。

セミナーに参加された保護者の声

出雲市 40代男性/娘が大学2年生
自分の就活時代とスケジュール感が全く違い、すごく参考になりました。親は子どもについつい口を出してしまいますが、向こうからのアクションを待つことが大事だと実感しました。島根の企業情報の資料を送るなど、さりげないサポートも大切にしたいと思いました。
松江市 40代女性/三男が高校生
長男は早く目標を定めて一直線、次男は静かに考えるタイプ。社会人となった上2人の進路選択を通じ、個性を尊重する重要性を実感しました。今回のセミナーで得た「就活は自立の第一歩」「強要せず見守る」という言葉を胸に、三男にも選択肢を示しつつ、しっかり支えていきたいです。
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